[KS07N] 1次著作物制作でAI翻訳「T-3MT」を活用するワークフローのご提案 ~AI教師データ品質維持機構の原文改善プロセスへの導入~

発表の趣旨

1次著作物の制作時にAI翻訳ツール「T-3MT」を活用し、記述内容の論理性を制作者自身が確認することで、翻訳時の確認作業を削減し、効率的に作業が進められるようになります。本セッションでは、AI翻訳ツール「T-3MT]を効果的に利用するためのポイントをワークフロー観点からご提案いたします。

AI翻訳ツールを活用する3つの重要な点
 ・AI教師データの品質管理
 ・原文の論理性の確保
 ・属人性の軽減

AI教師データの品質管理

 翻訳精度に影響を及ぼすため、AI教師データの品質は重要です。現在のAI翻訳は、ニューラルネットワークをベースに教師データからディープラーニングをしてAI翻訳モデルを構築していますので、AI翻訳モデルを構築するためのAI教師データは、翻訳精度に大きな影響を与えます。自社に蓄積しているTranslation Memoryには、未確認データや、不採用データ、重複データなど、公開していないデータが存在していたり、作成時期が特定できない場合には昔のデータが混入している恐れもあります。AI学習のための教師データに不確かな情報が含まれることで、意図しない翻訳結果がもたらされる原因になりかねませんので、AI教師データの品質は重要です。

原文の論理性確保

 AI翻訳ツールの特性を活かし、AI翻訳で意図通りの翻訳結果を得られるか確認しながら、原文を改善し論理性を確保します。主語がない、目的語がない、重文や係り受けのねじれなどは、人が読んでも正しく理解できず、誤解することがあります。AI翻訳においても、論理性が欠けた複雑な原文は、誤訳が発生しやすくなります。AI翻訳ツールの特性を活用することで、後工程の作業を削減していきます。

属人性の軽減

 修正箇所や内容は個人のスキルに依存する部分も多く、属人的になりやすいので、一定の基準でチェックできる改善プロセスを導入し、業務効率の向上を図ります。チェック作業や修正作業を削減し、修正した箇所を次の改善につなげていくことが大事です。原文の問題となりそうな箇所の抽出や、修正すべき箇所の抽出など、繰り返し行う作業の自動化を行うことで、作業時間の短縮を図ります。

 1次著作物の制作時点からAI翻訳を活用することで、その後に続く工程の時間短縮を図り、継続的に更新されていく製品・サポート情報を、タイムリーに必要とする人が理解できるような言語での提供を可能にします。原文を執筆する時点からAI翻訳を活用するアプローチに取り組んでいきませんか?本セッションにぜひご参加ください。

発表者

株式会社ロゼッタ 佐藤 弦
情報システムエンジニアリング 林 和成